鉛筆の新しい命
大人になると使う機会が減ってしまう鉛筆ですが、どんな思い出がありますでしょうか?
私は小学校の時に硬筆コンクールというものがあって、それに向けて6B鉛筆で練習を重ねてたら、手が真っ黒になったという覚えがあります。(埼玉にしかなかった、独自コンクールといううわさも)
また、最近の小学生のえんぴつ事情ですが、どうやら主流は2Bで、HBはあまり使われてなくなっているそうです。
BやHって何?
えんぴつの表記について、ちょっと掘り下げてみましょう。
一般的な鉛筆には、表面に「B」や「H」という記号が書かれています。これは鉛筆の芯の濃さを表していて、JIS規格で9H、8H、7H、6H、5H、4H、3H、2H、H、F、HB、B、2B、3B、4B、5B、6Bという17種類の濃さに分けられています。
9Hに近いほど薄く硬い芯、6Bに近いほど濃く柔らかい芯になります。
ちなみに「H」は「Hard(硬い)」、「B」は「Black(黒)」を意味しているので、どちらが濃いか迷ったときには、英語の意味を思い出すと便利ですよ。
昔に比べると濃い鉛筆を使っている小学生たちですが、なぜ今は濃い鉛筆が推奨されているのでしょう?
その理由は、子どもの筆圧にあるようです。
特に低学年の子どもは筆圧が弱いので、2Bのような濃くて柔らかい鉛筆の方が書きやすく、きれいな字になると言われていて、また、消しゴムの使い方に慣れていない低学年では、消しやすさも重要なポイントで、硬い芯のものを使っていると、消しゴムで消そうとした時に力が入って、うっかり紙を破ってしまった、という事態にも。
そんな最近の鉛筆事情ですが、世界の面白いエンピツもご紹介。
それはなんと「芽が出る鉛筆」
鉛筆に後ろ部分に、種子入り植物性カプセルが付いていて、土へ埋めるとカプセルが溶けて、種が地中へ放出されるというもの。短くなって使えなくなった鉛筆を"捨てる"のではなく土に埋め、すると新たな命に"生まれ変わる"という、身近なものでわかりやすく、SDGsやサステナブルを一緒に体験できる、新しいタイプの鉛筆です。
アメリカのマサチューセッツ工科大学の学生がたちが発明し、そのアイディアをエコ先進国、北欧デンマークにあるスプラウト社が商品化しました。現在、80か国以上で3,000万個以上の芽が出る鉛筆が販売されているそうです。
私も実際に商品を見まして、芽からとっても大きな植物に成長していたのを見たとき、新しい命に繋がっていたことに感動しました!
種子はいろんな花やハーブなど10種類あって、育てたものを観賞用に楽しむのはもちろん、料理の彩りやハーブティにしても楽しめます。
こういった商品が世にたくさん出てくると、楽しみながらサステナビリティな生活が取り入れやすくなると思うので、いいですね!
商品名は「Sprout®Pencil」リンクも張っときます。
https://www.retrobank.co.jp/sproutpencil-about
https://www.retrobank.co.jp/product-page/sproutpencil
参考記事
小学生に推奨される鉛筆の濃さは?HBは使わないって本当?